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カウンセラー名: 島田義也
 
 
 
 

売れる営業マンをつくる指導法
(有)島田教育総合研究所 代表取締役  島田義也


 
訓練の基本は古今東西変わりません
部下育成はマネジャーの任務であると自覚することが必要です

1.部下育成はマネージャーの任務
営業マネージャーに最も期待されていることは「自部門に課せられた目標の達成に責任を持つこと」です。
これを果たすためには、当然のことながら自分一人だけが頑張ってもダメです。
マネージャーが1人、部下が4人の組織があったとします。マネージャーが10売っても部下が5ずつしか売らなければ全体の成績は30にしかなりません。しかし、部下が10ずつ売ってくれればマネージャーの売上がゼロでも全体で40になるのです。
部下一人ひとりを「強い営業」に育て、やる気に満ちた集団を作っていくことが全体の目標達成に結びついていくのです。
営業マネージャーの場合、自分でも担当顧客を持ち、目標数字を持っている「プレイングマネージャー」も多いものです。そのため、頭の中では全体のことを考えなければいけないとわかってはいても、実態は一営業担当者と同じようなことしか出来ていないことが多々あります。このような方は是非、今一度「部下育成はマネージャーの任務である」と自覚していただきたいと思います。

2.何を指導するのか
「部下の何を指導するのか」については通常、次の5点に集約されます。

(1)人格の育成・・・・まず、社会人として一人前である、という人物に育てなければなりません。礼儀正しく誠実で熱意があり、顧客志向で誰からも愛されないとモノは売れないからです。

(2)知識の習得・・・・・取り扱う商品・サービスについての知識、それに関連する業界の知識、法律の知識等、深く広い知識を持った営業担当者は顧客から信頼されます。

(3) 商談技術の向上・・・知識だけあってもワザがなければ仕事はできません。どんな状況下でもスムーズに顧客と話が出来、販売に近づけることが出来る技術のことです。

(4)行動力の強化・・・目標達成のためにどのような計画を立てるか、いかに効率よく動いて無駄を省くか、という能力です。

(5)事務処理能力の確立・・・受注時、納品時、返品時等の諸手続きや書類の作成能力のことであり、これが出来ないと実務は出来ません。

以上のようなことを様々な機会をとらえて様々な方法で指導していくのがマネージャーとしての大きな仕事なのです。

3.指導の基本的な考え方

(1)「こうなってもらいたい」という理想像を持っており、そのための指導計画を考えておくこと。
営業活動を行う際は目標を設定し、計画を立てて取り組むのは当然ですが、部下指導の場合もそれは同じことです。部下一人ひとりについて理想像を明確にし、それに対しての現状を把握し、そのギャップを埋めるためにどういう手順で、どういう手法で指導するのか計画することが指導効果を大きくします。

(2)指導計画を部下にも伝えて納得させておくこと。
部下も生きた人間であるから、マネージャーの意図がわからないまま「ああやれ」「こうやれ」と指示するだけでは腹の底から動こうとは思わず指導効果が上がりません。

(3)一貫した方針を持って指導にあたること。
マネージャーのご都合主義で日によって言うことが違っては不信感を持たせるばかりです。マネージャーは指導方針を持ちましょう。

(4)部下の利益になるように一生懸命であること。いくら正しいことを言っても、親身になってくれない人からは誰も指導を受けたいとは思わないでしょう。

(5)「やってみせ」「言ってきかせて」「させてみて」「ほめてやる」

古今東西変わらぬ訓練の基本です。

4.指導は「提案型営業」の要領で
提案型営業はお客様の情報を聞き出し、お客様が抱えている問題点を把握し、その解決のためにこのような方法はどうか、と提案する営業スタイルですが、部下指導の際もこれが当てはまります。つまり、部下の状況を把握し、部下が抱えている悩みや問題点を探って、それに応えるようなアドバイスをしていくのです。
この際、注意すべきは、「アドバイス」を押し付けと感じさせないように、部下自身に問題の解決策を考えさせるように持っていくことです。
尚、指導機会は色々な場面が考えられますが、以下、代表的なものとして「個別面接での指導」と「同行訪問での指導」について説明します。

5.個別面接による指導
営業の仕事は基本的には一人で行動することが多いですから、伸び悩んでいる部下に対しては活動の実態についていろいろ訊きだしてアドバイスしてあげる必要があります。そのような時に行うのが個別面接です。

(1)個別面接の事前準備
面接しようと思っている部下の営業成績・長所短所などをしっかりつかんだ上で、今後の指導方法をあらかじめ考えておくと面接がスムーズに進みます。

(2)面接指導の留意点
基本的な流れは、「労をねぎらう」 

「今からの話し合いの主旨を述べる」

「部下に質問し、話させ、傾聴する」

「部下自身に『今後どのように行動するのか』を言ってもらう」

「何か手伝うことはないか、をたずねる」

「次の面接、同行訪問などフォローの予定があれば伝えておく」

「期待を語り、励ます」
と、いうようなものです。

ここで注意すべき点としては、
@何でも話せる雰囲気を作る。
Aとにかく部下の話を聴き、自分の考えを一方的に押し付けない。
ということです。
マネージャーは部下自身の成長意欲を援助する存在である、と心得てください。

6.同行訪問による指導
同行訪問の目的は「自分が模範を見せることによって実地教育を行う」「お客様側も『偉い人』が同席するので、こちら側も上司が同行する」というようなケースもあるでしょう。
ここでは「部下の商談の実態を把握し、後で本人にフィードバックする」という目的で行う同行訪問を取り上げます。

(1)同行訪問の留意点
@訪問前にその日の商談内容について部下と打ち合わせをしておく。
A部下の商談の進め方をよく観察する。
B自分が主役にならないようにするが、部下が困っていたら時々助け舟を出す。C部下ばかりに注目してお客様の存在を忘れない。
D部下のまずい点があっても顔に出さない、等です。同行訪問の目的は「指導」にあるのですから自分が必要以上に出しゃばらないように注意したいものです。

(2)フィードバックの留意点
@まず、部下自身に「良かった点」「改善したい点」を自己評価させる。抽象的だったら質問して具体的にさせる。
A良くできていた点を具体的にほめる。
B気になった点を具体的に、冷静に述べる。その際、思いつくままに述べるのではなく「全部で3点ある」というように言わないと印象が薄れるので注意しましょう。
C今後の商談で注意すべき点について部下自身に言ってもらう。
D期待を語り、励ます。
などです。
同行して気づいた点は部下にフィードバックしないと意味がありませんが、部下の言い分を一切聞かずにダメな点ばかり強調すれば意欲を失ってしまう者もいます。まず本人に言わせて、その後に自分がコメントする、しかも良い点から先に言う、など細かい点にも配慮することが必要です。

(2006/09/01 速習)

 
■執筆レポート

・提案型営業のツボと勘所
・売れる営業マンをつくる指導法
・ノウハウ活かし事業転換

 
 

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