従来の原価管理では、開発した製品について、その原価の維持・低減に努めてきました。購買部門では、製品を作るために必要な原材料や部品について、仕入先から1 円でも安く買うために努力を払い、製造部門では、就業時間内に1 個あるいは1台でも多くの製品を作ることによって、原価の低減を図ろうとしてきました。
しかし、購買部門や製造部門は、あらかじめ決められた原材料や部品を購入したり、加工したり、組立をすることについての改善であり、原価低減を図ろうとする範囲は限られたものでした。
現在は、設計段階で、よりよい品質の製品を作り上げるための製品設計と、より安価な製品となるためのコスト設計(製品コストの作り込み)を検討することが求められてきています。
製品開発の進め方には、大きく2つに分けることができます。

ただし、部品のコスト算出(見積もり)のあり方が課題になることがあります。
例えば、社内では1000 円、A 社では1200 円、B 社では800 円、C 社では1100 円というように違ってきます。これらの金額のうち、どの金額を適正と考えたらよいのでしょうか。
同じ部品を見積もっても、その会社の持っている設備機械や社員レベル、財務状況などが違うため、見積もり金額が異なるのは当然です。しかし部品レベルの小さな(?)差が装置やユニット、機能、さらには製品になれば大きな差額となってしまい目標コストが達成できているか否かの判断ができにくくなってしまいます。
適正な見積もりには、理論的・科学的な裏づけのあることが求められます。そして、その理論的・科学的な裏づけに基づくコストの基準を持つことです。このコスト基準をもとにコスト算出(見積もり)を行えば信頼度のある目標コストの達成を評価することができるようになるわけです。
このコスト基準の設定が、目標コスト達成のキーとなって、高い性能や品質とベストコストの製品を実現するのです。

(2006/10/01 速習)