パート、アルバイトの働く理由で、平成13 年調査と比較して上昇している項目に、「家計の足しにするため」「生きがい・社会参加のため」「以前の就業経験を活かすため」がある一方、「生活を維持するため」は横ばいです(平成18 年1 月「パートタイム労働者実態調査報告書(財)21 世紀職業財団」。
そこには、「食うため」に働くことが最優先事項として1 日の大半の時間とエネルギーを注いでいるという、必死な姿は浮かびません。
こうした「人材」を、生産性の高い仕事をする「人財」に育てるためには、どうしたら良いでのしょうか。
企業と自分の人生をすり合わせる
まず、パート、アルバイト従業者が、「自分にとっての働く意味・意義」と「企業が求めている自分の役割」を摺り合わせることが必要です。いわば、自分の人生と、企業(職場)の人生の摺りあわせです。企業の人生は、存続するためにライバル企業と差をつける、いわば日々是決戦です。そんな企業(職場)で働く自分の「役割」の重さに気づけば、職場は「時間を切り売りする場」から、「自分が役割を遂行することで自己実現できる場」へと変わるのです。
とりあえずパート意識の発想転換をさせる
次ページの「人生企画「Do It Yourselfフォーマット」」は自分の様々な「役割」を意識する仕掛の1 つです。「とりあえずビール」ならぬ「とりあえずパート」で働き始めた短距離走者を、将来の社会環境、家族環境を意識することで、ワークライフバランスのとれた長距離走者に変えます。フォーマット「4. 自分」の役割のところの「仕事」には、そのパート、アルバイトに求められる「役割」が記入され、その「役割」を通して自己実現していくわけです。それが、どのように設定されたか、トップの経営理念→経営方針→経営目標と落とし込まれるまでの経緯をきちんと理解し納得してもらう必要があります。
経営理念は全員に理解させる
もし、正社員に社長の思い・経営理念や会社行事の記載された社員手帳を配布しているならば、パート・アルバイトにも配布することをお薦めします。手帳にはプライベートも記入されるので手帳を開く度に仕事の確認もされます。配布が無理な場合は、各自に手帳を用意させ、経営理念、経営目標、自分の目標(いつまでに何を)を書かせます。自分の求められている職場での「役割」を意識し、それが浸透すれば、他人事から当事者へと意識が変わり、職場でのモラルやモチベーションもアップにつながります。本来自分の仕事ではない業際(隙間)仕事まで気配りをしてやってくれるような気遣いが全社的に広がると、会社自体の生産性もアップしていきます。
(2006/08/01 速習)