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カウンセラー名: 萩原功
 
 
 
 

卒業後のビジネス展開は本業で収益をあげるのが基本
ITコーディネーター 代表取締役  萩原功


 
本当の起業家を考える 

いわゆる成功したIT起業家が現在行っているのはマネーゲームであり、少なくとも自ら起業したITビジネスの持続的成長より、他のビジネスを売買することに注力しているように見受けられます。これらの動きは企業成長より買収劇自体で知名度を上昇させ評判をあげることにより株価上昇などの本業の成果以外で収益を狙う側面が大きい行為です。このようなビジネス展開が早晩行き詰まることは米国に多くの事例があります。 

企業の目的は利潤であると言われます。そうであれば起業の目的も利潤なのでしょうか。すなわち、利潤追求に耽る成功したIT起業家は正しいのでしょうか。たしかにヒトが食べねば生きていけないように企業も利潤なしには存続できません。しかし、利潤を企業の目的とする考え方はヒトが経済的合理性のみに基づいて行動するという初期の経済学の人間観に基づくものです。そのような架空の人間像はホモエコノミクスと呼ばれています。 

ヒトと同様に企業や組織も多様な価値観を持ち社会との相互作用のなかで独自の目標を追い求める存在です。そして起業とはそのような企業を作り出し自らの目的を達成しようとする営みであるはずです。ただ、マスコミの中にはヒトを古い人間観や企業観による俗流経営学がはびこっており、それがわれわれの眼を曇らせているのです。

自己回復としての起業

手っ取り早く利潤を求めるのであれば、リスクや苦労の多い起業よりマネーゲームの方が合理的でしょう。尊敬を集め名誉欲を満たそうとするなら起業より安全確実効率的な方法が多々あるでしょう。それでも、ヒトは起業を目指します。それはなぜなのでしょうか。多くの論者が夢や理念の実現をその理由に挙げています。このような見方は非常にわかりやすく、夢や理念の追求を通じて起業家マインドとして鼓舞する言動は巷にあふれていますが、夢や理念が起業の全てなのでしょうか。ヒトは新たに良いモノを手に入れなくても現状に満足し立ち止まり続けることはできますが、何かを失い、それにより自分が本来の自分ではないと感じるとき、自分自身に戻るために必死にあがきながら前に進むものではないでしょうか。読者の皆さんが起業に関心をもちながらも、前に進みづらい気持ちをどこかで感じているのでしたら、次のように自らに問いかけてください。 あなたは今までなにか無くしたことがありませんか。それを取り戻したいと強くおもいますか。そのためにどのような犠牲をはらうことができますか。このように検討して失ったものを起業によって取り戻せる可能性あれば、あなたは無意識のうちに起業家として第一歩をすでに歩き始めているのではないでしょうか。

(2006/01/01 速習)
 
■執筆レポート

・卒業後のビジネス展開は本業で収益をあげるのが基本

 
 

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