「機が熟す」。あなたはどんな意味で使っていますか?
スタートさせるのにちょうどよい時期。いざ出陣する時のために種まきしたり、相談したりと、準備をする時期。だから行動するにはふさわしくない?
そんなことはないと実感した出来事がありました。
英会話を勉強し始めて三カ月経った頃のこと。がんばっている割には何も聞き取れず、話すことさえできません。語学のセンスがないんだと諦めかけた時、たまたま英会話の本を執筆している先生とご縁ができました。このことを真っ先に相談すると、「いくら勉強しても全くダメな時期が続くんだよね。でも、ある一線を超えると突然聞こえるようになり、話せるようになる」。思わず、「花粉症の発症と同じ仕組みなのですか」という驚きが口をついて出たのですが、本当にそうらしいのです。実は、八カ月を過ぎてから英文メールへの抵抗がなくなり、英語に接することが楽しくなってきたのです。
この時、感じました。ある一線とは、「楽しくなる瞬間」だと。書道をはじめ、さまざまな習い事を経験してきましたが、上達の兆しが見えたのは、どれも楽しくなってきてからなのです。熟すまでは勉強が辛く、修行のように感じるので、たいていは、この時期に諦めてしまいます。ちっとも上手くならないから、つまらなくなって止めてしまうんです。でも本当は、インプットしたものが、あふれ出る瞬間が、すぐ目の前まで来ているのです。
(2005/12/01 近代中小企業)