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2017年11月25日
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4-1 基礎資料を用意する

財務診断は、会計資料とくに決算報告書を分析することから出発します。準備の段階でまず必要なのは、基礎資料となる決算報告書を用意することです。
 決算報告書は1期分だけでなく、できれば過去5年分くらいを用意します。期間比較をして、すう勢を見るときに使うからです。財務診断では決算報告書の数字を使っていろいろな指標を計算します。この計算を毎年改めてやり直すのは無駄な労力です。診断に用いる指標を決めたならば、それらについて計算を行い、計算され終わった数値を毎年蓄積していくようにします。
 基礎資料として用意する決算報告書は、主として次のようなものです。
 (1)損益計算書
 (2)貸借対照表
 (3)販売費及び一般管理費明細書(営業経費明細書)
 (4)(製造業の場合は)製造原価明細書

(1)付加価値を計算しておく

成長性や資源の利用効率などを見る場合には、売上高や利益と並んで、付加価値というものが重視されます。付加価値というのは、事業活動を通じて会社が新たに生み出して付け加えた価値です。例えば800円で板材や角材を買ってきて日曜大工で椅子を作ったところ、隣の家の人が是非1000円で譲って欲しいと言って買い取ってくれた場合には、会社になぞらえて言えば200円の付加価値が実現したことになります。これは、1000円の売上高から材料代の800円を差し引いたものです。1000円の売上高があったけれども、そのうちの800円は外部から買い入れてきて手元を通過した材料代に相当する部分で、残りの200円を自分が生み出したと考えるわけです。この例での材料代にあたる部分を外部購入価値または通過価値と呼びます。実現された付加価値は、売上高から外部購入価値を差し引いたものです。
 付加価値の求め方は色々ありますが、卸売業や小売業の会社の場合には、売上総利益が付加価値に相当するものと見ておいて構いません。製造業の会社の場合は、外部購入価値の部分をもう少し入念に扱う必要があります。売上原価が製造原価をもとにして計算されており、製造原価の中には人件費などのような付加価値を構成する部分が含まれているからです。
 何が外部購入価値を構成するかという点については様々に考えられます。
 一般的な計算方法としては次のようにすれば良いと思います。
 付加価値=売上高-外部購入価値
 外部購入価値=原材料費+買入部品費+外注加工料
 計算の仕方が多少大雑把であっても、そのやり方を継続的に適用することによって使用に耐える資料が出来上がります。計算を過度に厳密に行う必要はありません。

(2)費用を分解しておく

 冷蔵容器を貸借して清涼飲料水を販売する場合を考えてみましょう。暑い日や近所で運動会などの催し物があったりする日には、売れ行きが良く商売は忙しいだろうと思います。雨が降る日などは暇かもしれません。こうして売上高の方は、その日その日で変動します。費用の方はどうでしょうか。話を分かりやすくするために、飲料水の仕入価格をもとにして計算される売上原価と容器の貸借料だけを考えてみます。容器の貸借料が、一日あたり1000円、飲料水は60円で仕入れて100円で売るとしておきます。
 飲料水が一本も売れなかった日は、売上高も売上原価もゼロです。ただし容器の貸借料の1000円はこの日もかかります。どちらかというと売れ行きがよくなくて50本しか売れなかった日には、売上高が5000円、売上原価が3000円です。この日も貸借料は1000円です。非常に忙しくて100本売れた日があったとすると、売上高は1万円で売上原価は6000円になります。ところが貸借料は、やはり1000円で変わりありません。 
 このように売上高との関連で売上原価と貸借料を見てみると、性格が随分違うことがわかります。貸借料の場合は、売上高が多い時も少ない時も1日あたり1000円に固定されていて変動しません。一方、売上原価は売上高が変化するのにつれて変動します。売上高がゼロであれば売上原価も生じません。売上高が5000円になると売上原価は3000円かかります。売上高が増え1万円になると、売上原価のほうも二倍の6000円に増えます。
 この場合の売上原価のように、売上高の変化に比例して変動するタイプの費用を変動費と言います。貸借料のように売上高が変化しても増減がなく、固定されたままのタイプの費用を固定費と言います。会社の経営において実際に生じる費用には、変動費と固定費の中間の性質をもつものも少なくありません。これらは、どちらの性格が強いかによって準変動費とか準固定費と呼ばれます。
 (注)正確に言うと、売上高の変化との関連で費用の性格を見るのではなく、
  「操業度」の変化との関連で見ます。けれども、操業度の変化を明確に捉えるのは難しいため、ここでは便宜的に売上高の変化で代用することにします。
 費用を変動費と固定費とに分解しておくことは、後ほど損益分岐点との関連で経営のゆとりを考える際に必要になります。また経営状態に関する目標を設定する場合の手がかりとしても役立ちます。そのため、基礎資料を用意する段階で費用の分解もしておくわけです。
 費用を分解するための方法も色々ありますが、あまり手段のかからないやり方が良いと思います。例えば次のような方法です。
(1)商品の売上原価や原料材費などのように、変動費であることが明瞭な費目は
  変動費とする。
(2)電力料などのように変動費部分と固定費部分とを簡単に分けることができる場合は区分する。
(3)その他の費目はすべて固定費とする。
(4)製造業の会社で棚卸資産の有高が期首と期末で著しく違う場合は、製造総費用に占める変動費と固定費の構成割合を参考にして棚卸遺産の有高を変動費相当部分と固定費相当部分に分ける。
 参考のために、中小企業庁で出している「中小企業の原価指標」でどのような費用を変動費としているかをあげておきます。

 

 

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